竹生島のモチノキ
2018年12月11日

古来、人々は湖中に浮かぶ島を「神の斎く住まい」として拝してきた。それが竹生島の名の起こりだといわれる。
島の桟橋に降り立ち、土産物店が並ぶ参道を抜けると、宝巌寺への急な石段が始まる。長い石段を上りつめると、左手に弁天堂が現れる。
右手を見ると、もう一段の高みに三重塔が屹立している。朱塗りの三重塔は、ひときわ鮮やかである。江戸初期に焼失したといわれる三重塔が、平成12年に再建された。
三重塔のそばに、傘型に刈り込まれたモチノキがある。片桐且元が植えたと伝えられる。
慶長8年、且元は豊臣秀頼の命を受けて竹生島に観音堂や唐門、舟廊下などの普請をおこなう。多くの建物や彫刻を、秀吉を祀った京都の豊国廟から移したといわれる。そのときの記念として植えたのがモチノキである。
モチノキは冬に赤い実をつける。しかし、且元お手植えの樹に赤い実は付かない。モチノキは雌雄異株である。雄花の咲く樹には実はならない。且元が植えた樹は雄株だったのだ。


Posted by 風まかせ at
09:16
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