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Posted by 滋賀咲くブログ at

長浜西中学校のメタセコイヤとラクウショウ




 長浜西中学校の前庭に大きな針葉樹群がある。歩道に沿って緑濃いヒマラヤスギが並び、その奥に2本の針葉樹が紅葉している。ラクウショウとメタセコイアである。いずれも樹高は20メートルを超えそうだ。
 メタセコイアは「生きた化石」として知られる。古い時代に絶滅した木とされていたが、1945年に中国で自生種が発見された。その後、わが国に挿し木や種子がもたらされ、各地に植えられるようになった。日本に植えられ始めて70年ほどしか経っていない。
 ラクウショウは落羽松と書く。葉が鳥の羽のような形で落葉することから、その名が付いた。日本名が付いているが、こちらも外来種である。沼地などの湿地に適した木であることから、ヌマスギとも呼ばれる。
 9月初旬、緑色をした丸い果実が枝から垂れ下がる。ピンポン玉を少し小さくしたくらい。秋が深くなると、紅葉し落葉する。スギやマツなどの針葉樹とは異なる。
 現在、西中学校の前庭に群落を成している針葉樹は、中学校がここに移った昭和26年以降に、卒業生によって記念植樹されたものが多い。
ただ、ラクウショウの南側にあるクスノキの巨木は、唯一、農学校の生き残りではないだろうか。傍に「長浜農学校跡」と刻まれた石柱が立っている。




  


Posted by 風まかせ at 17:11Comments(0)

伊吹山麓のカキ




 たわわに実ったカキの木と色づき始めた山並み、そして澄み切った青空。秋を象徴する風景である。橙色に染まったカキは、実りの秋のシンボルでもある。湖北の農村の家々には、屋敷のなかに必ずといっていいほどカキの木が植えられている。畑の隅に植えられていることも多い。
 カキにはいろんな種類があるが、大きく分けると渋柿と甘柿の二つ。渋柿には平核無や富士などがあり、甘柿は富有や次郎などが知られる。じつは甘柿は渋柿の突然変異種で、わが国の特産だという。
 英語でもカキはKakiと呼ばれる。戦後すぐの頃、カキを湖北の特産品にしようと夢見た人たちがいた。伊吹山の南西麓にある村の人たちである。この一帯は、弥高川がつくったゆるやかな扇状地で、燃料の割木や柴などを供給した雑木林が広がっていた。そこを一斉に開墾し、カキの木を植えた。
 平核無は、平たく四角い形をして種がない。食べやすいが渋柿である。渋抜きが必要なのだ。アルコールを使ったり、炭酸ガスを使うなど様々な方法で渋を抜く。
 伊吹山を間近に望むなだらかな丘陵地に、カキの木の畑が広がる風景は雄大だ。未来に残したい湖北の風景のひとつである。



  


Posted by 風まかせ at 23:37Comments(0)

伊吹山のリュウノウギク




 秋の伊吹山はさわやかである。空気は澄み、きらきらと輝くびわ湖の眺望が広がる。心地よい風が通りすぎ、可憐な草木を揺らす。
 四合目までは、高原状のなだらかな斜面に山道が続いている。今は動いていないが、四合目にあるスキー場のリフト終点を過ぎると、岩が多くなり、岩のあいだを縫うように登っていく。
 そんな岩のあいだに、白い花が群がるように咲いている。リュウノウギクの花である。伊吹山は、この花とともに秋の盛りを迎え、この花が終わると冬が近づく。
 リュウノウギクは、野菊の象徴ともいえる山野草である。菊ほど、古くから人気があり普及した花はない。
 菊の切り花は年中絶えることがないし、改良され栽培される艶やかな花がたくさんある。
 だが、野生種のものも多い。一般に野菊と呼ばれる花で、リュウノウギクのほかにもノジギクやシオン、ヨメナなど、なじみ深い花々がある。




  


Posted by 風まかせ at 18:19Comments(0)

高月町柏原の野神ケヤキ




 異形の神樹とは、このような樹を言うのだろう。どっしりと大地を踏みしめる幹は、象の巨体のようにゆるく波打ち、その頭ほどもある瘤が塊となって樹皮から盛り上がっている。
 うねるように突き出した枝は、獣の腕のように絡みながら四方八方へ延びている。そのような樹にしめ縄が張られ、御幣が立てられ、根元にはサカキが供えられている。
 樹齢は、樹のそばにある説明板に800年以上と記され、ある書物には300年以上と書かれている。どれほどの時を経ているのかはわからないが、数百年、土地の人たちに連綿と崇められてきたに違いない。
 高月は高槻が転じたものであり、槻とはケヤキの古名である。一説では神がツク、つまり神が宿るから槻なのだという。
 高月町にはいまもケヤキの巨樹が多い。柏原のケヤキは飛びぬけて大きいが、しめ縄が張られた樹は隣の渡岸寺や東物部、西物部などにもある。いずれも野神さんの樹として親しまれている。
 野神は村はずれの巨木を神宿る樹と崇め、山の神が春先に里へ降り、秋の収穫が終わるまで、この樹に常在すると信じられてきた原始信仰のかたちだという。
 柏原では、8月16日に野神祭が行なわれる。祭の日、村人から選ばれた3人の神社係によってしめ縄が張り替えられ、御幣が幹の中ほどに開いた洞に挿される。樹の前に祭壇が設えられ、村人たちが集まって五穀豊穣を祈る。


  


Posted by 風まかせ at 08:47Comments(0)

米原市 山室湿原のサワギキョウ




 山室湿原に咲くサワギキョウは、九月に咲きはじめ、十月中頃まで湿原を彩る。人の手が加わっていない秋の花である。
 花の色は園芸種のキキョウと同じ青紫だが、端正な五弁の形をしていない。大きさも小ぶりである。万葉の時代から変わらない野の花だ。
 山室湿原は、長浜市と米原市の境に連なる横山丘陵の山裾にある。山室の集落からも幹線道路からも離れたところにあり、人と自然が程よい距離にあるといえる。
 山裾まで広がる水田の野道をたどると、やがて明るい雑木林のなかに入っていく。地元で、みつくり谷と呼ばれているところで、水田が途切れるところから二百メートルほど雑木林を歩けば湿原が現れる。
 湿原は、近年の調査で氷河期末にあたる二万年あまり前に形成されたといわれる。湿原の規模としては小さいが、面積は一・五ヘクタールほど。人里に近い湿地が農地に開墾されずに残ったのは、美しい野の花とそこに住む人たちのおかげだろう。



  


Posted by 風まかせ at 07:19Comments(0)