余呉 中河内のヤマボウシ
2019年05月29日
ヤマボウシという名前を聞いて、漠然と「山帽子」をイメージしていたが、漢字を見ると「山法師」。
白い花びらが僧侶の頭巾で、真ん中の丸い花穂が坊主頭というわけだ。歌舞伎に出てくる弁慶の出で立ちである。
花びらは苞といわれる花の根本につく葉っぱで、真ん中の丸い頭が花である。
白い花びらは、浜ちりめんの白生地のように、ふんわりとした軽やかさと落ち着いた光沢がある。白い4枚の花びらが風に揺れる様には清涼感がある。
花が終わりに近づくと、花びらに薄い紅が差してくる。そのグラデーションになった色合いもまた、浜ちりめんのような奥行きを感じさせる。
近江の最北端にある村、余呉町中河内から栃の木峠へ行く道沿いに、点々とヤマボウシの花が咲く。
Posted by 風まかせ at
06:05
│Comments(0)
山門湿原のササユリ
2019年05月23日
野山のササユリほど艶やかな花はない。香りも際立っている。多くの草木が品種改良された江戸時代においても、ユリの改良はほとんど行なわれなかったという。野生のユリが美しすぎたからだろう。
野生のユリを栽培するのは難しい。明るい雑木林のなかの、夏には樹の緑によって日陰になる場所で、しかも酸性の土壌という限られた条件が求められる。
さらに根は病気に冒されやすい。野山で華麗な花を見つけても、持ち帰って庭に植えようなどとは思わないことである。2、3年後にはウイルスに冒されて枯れてしまう。
西浅井町の北端にある山門湿原でもササユリの花が楽しめる。「山門湿原の森を次の世代に引き継ぐ会」の人たちが植えたものだ。
ユリは種が飛散して花園を広げる。発芽までに1年、花をつけるまでに数年を要するという。
Posted by 風まかせ at
07:32
│Comments(0)
賤ケ岳のシャガ
2019年05月09日

賤ケ岳の南に、山頂近くまでリフトが付いており、5月になるとリフトのコース一帯が鮮やかなシャガの花園になる。
残念ながら、リフトは昨年から大雨による土砂の崩落で動いていない。
リフトのコースをジグザグに縫うように山道が付いている。歩いて登るのも楽しい。
シャガは、花の美しさに似合わず強靭な野草だ。冬でも緑の葉を保っている。
地下茎を伸ばして群落をつくる。種ができない植物が繁殖するための戦略のひとつであるが、自然の状態では遠隔地に自生することはできない。
わが国にあるシャガは、すべて人為的に植えられたものだといわれる。
シャガの花は人家に近い山里で見ることが多い。少し薄暗い林の木陰に咲くシャガの花は、輝くように鮮やかである。白い花弁の中に、紫と黄色の模様が斑点となって浮かび上がる。
Posted by 風まかせ at
19:09
│Comments(0)
余呉 広峯神社のニリンソウ
2019年05月04日
余呉町中河内にある廣峯神社の境内でニリンソウを見つけた。本殿の裏手に広がる明るい林床に群がり咲いている。
よく似た仲間にイチリンソウがある。こちらの方が目にする機会が多いかもしれない。同じ白い花だが、イチリンソウは花弁が大きく、群がるというイメージは少ない。
四半世紀前、これが最後のお祭りになるだろうといわれた年に、廣峯神社の野神祭を見せてもらった。
お祭りの華は太鼓踊り。長い竹竿に、金銀や紅白、黄や緑といった色とりどりの紙を短冊に切って無数に付ける。踊り手がそれを背負って舞う。胸には締め太鼓を括り付け、それを打ち鳴らす。
中世から、中河内は北陸と京を結ぶ交通の要衝だった。近世には本陣、脇本陣が置かれ宿場町として栄えた。華麗な祭りは、中河内が文化の通り道だったことの証だろう。
Posted by 風まかせ at
20:19
│Comments(0)
米原市 山津照神社のキンポウゲ
2019年05月02日
米原市能登瀬の山津照神社の境内に上がる、ゆるやかな斜面にキンポウゲの花が咲く。花には釉薬を塗ったような艶があり、一円玉くらいの小さな花弁が光を浴びると黄金色に輝く。
この辺りは、古代の豪族息長氏の本貫地である。明治15年、山津照神社の境内を拡張する工事で古墳が発見された。
石室の内部からは、銅鏡や金銅製の冠、鉄刀、水晶の玉、馬具などが発見された。そのような神社の境内に、黄金色の花が群生する。
黄金色といえば、この季節、広い境内にタンポポの花が咲く。不思議なことに、境内に咲くのは小さな在来の品種ばかりで、境内を出た駐車場には大ぶりの西洋タンポポが咲いている。
Posted by 風まかせ at
22:47
│Comments(0)