余呉町椿坂 良福寺のハギ
2019年09月05日

ハギの花が咲き始めると、日中の暑さが残っていても、気持ちがやわらぐ。今年はいつやって来るのだろうと、待ち望んでいた秋。ハギの花が、その気配を運んできてくれるような気がする。
椿坂の村は、越前へと続く奥深い山々の入り口にあたり、北国街道に沿ってわずかな平地に民家が軒を並べている。良福寺は、街道から外れて、東へ少し上がったところにある。
しっかりとした野面積みの石垣が見え、その上から垂れるように無数のハギの枝が伸びている。石垣の左手には六地蔵が並んでおられる。赤い頭巾と前掛けが鮮やかだ。しっかりとお世話されていることがうかがえる。
ハギの漢字は草かんむりに秋。秋の七草の一つ目に数えられる植物だが、木の仲間である。花が終わると黄葉し、彩りがなくなると根元からきっちりと刈り込んで、次の年を待つ。そして初夏になると、新しい枝が株元から叢生する。
Posted by 風まかせ at 08:33│Comments(0)