米原市 曲谷白山神社の乳イチョウ
2018年11月10日

イチョウの黄葉は美しい。鎮守の森のなかで、黄金色に染まるイチョウの巨樹に出会うことが多い。
イチョウは生きる化石といわれる。地球上に恐竜が跋扈していた頃、世界中に繁茂していた木だという。
はるかな地球の歴史とともに生き物が盛衰を繰り返すなかで、ただ一種のイチョウが中国に残った。それが現在のイチョウの木である。
イチョウは日本の山野に自生していた木ではない。おそらく万葉のころ、中国から渡って来たのだろう。社寺の境内に多く、それらの木には弘法大師お手植えといったような、さまざまな伝承が語り伝えられている。
曲谷白山神社の境内にあるイチョウは、不思議な樹相をしている。乳イチョウと呼ばれ、横に大きく張った枝から乳房のようなものが垂れ下がっている。巨樹に見られる気根といわれるもので、女性がこの木に祈ると、健康な子どもが授かり、お乳がよく出るという言い伝えがある。
秋が深まると、曲谷の夕暮れは早い。西の山に太陽が傾きかけた頃、白山神社の境内に佇むと、柔らかな陽光を通してイチョウの黄葉がいっせいに輝きを放つ。

Posted by 風まかせ at 05:53│Comments(0)